この会社に入社した経緯は、少し変わっているかもしれません。僕がゴルフ場でキャディーのアルバイトをしていた時のこと。ある日、星電の社長の組を担当することになり、18ホール、約半日の時間をご一緒させていただく機会がありました。キャディーという仕事柄、様々な会社の社長とご一緒する機会はありましたが、気さくな人柄でとても好印象でした。ちょうどその頃、アルバイトではなく、正社員として働く道を模索していたタイミングだったこともあり、帰り際に社長から誘われた時には、「ここなら安心して飛び込めるかも」とご縁を感じました。正直、会社規模や事業内容に関しては、ほとんど知りませんでしたが、直感を信じて入社を決めました。
施工管理職の補助として入社しましたが、業界も職種も未経験の状態からのスタートでしたので、毎日が発見の連続。初めは小規模な現場に同行し単純な事務作業や先輩の手伝いをしながら、少しずつ資材の名前や工事の流れを覚えていきました。先輩社員が丁寧に仕事を教えてくれたおかげもあり、不安を感じることはありませんでしたが、「空調と言えば家庭用エアコン」というイメージしかなかった僕は、仕事の幅広さを実感すると同時に、「早く一人前になりたい!」という気持ちが強く芽生えました。
施工管理職の仕事は、現場の工程管理やスタッフの安全管理、品質管理など。いわゆる現場監督として、現場全体を見渡しながら的確に指示を出し、工程通り工事を進めていくことが役割です。実際に作業を担当する職人さんのために、事前に資材発注や搬入、他の協力業者の段取り、各種書類作成なども行います。
入社して間もない僕は、当然、知識・経験もなく、現場全体を見渡す視野はありません。ただ毎日、現場を走り回り、分からないことがある度に、職人さんに教えてもらっていました。「そんなこと分からんのか!」と思われたとしても、分かったフリしてあいまいに進めるよりも、その場で理解するよう心掛けていました。何度も何度もやりとりを繰り返すうちに職人さんとも仲良くなり、約半年工期のこども園の工事が終わった際には、打ち上げとして飲みに行く関係にも。現場の雰囲気づくりは若手でもできる重要な仕事かもしれません。
星電には、経験豊富な上司や先輩たちがいます。中でも僕が憧れているのは、いつも的確なアドバイスをくれる直属の課長です。その仕事ぶりをいつも近くで学ばせていただいているのですが、複数の現場を同時に管理しながらも、どの現場もほぼ工程通りに進み、品質も問題ありません。もし工程に遅れが生じたり、工事品質が低くやり直しになった場合には、資材の再発注や協力業者の職人手配など、余分なコストがかかってしまいます。会社に利益を残せるよう、人、物、予算すべての管理を任される現場監督の責任は重く、プレッシャーも感じると思いますが、憧れの課長は「だからこそ自分の担当した現場がうまく行った時の達成感は何物にもかえられない」と。「次の現場もよろしく!」と指名されるほどお客様からの信頼も厚く、果たして自分は課長にようになれるのか、と少し気が遠くなりますが、ひとつひとつの現場を着実にやり遂げ、成長していきたいと思います。知識・経験、現場を見渡す広い視野、先を読む力、どれをとってもまだまだ力不足を感じていますが、仕事の幅を広げる第一歩として、現在、資格取得支援制度を利用して「管工事施工管理技士」の資格取得を目指しています。
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